日曜の朝、都内某所
バイク愛好家たちが集まる小さなサイトのツーリングオフが開かれようとしていた
集合時間10分前、既に来ているメンバーは7人
その輪の中へ、俺は愛車のマグナ50で乗り付けた
「おはよう!マグナキッドです!今日はよろしく!」
元気よく自己紹介する
「…あ、おはようございます」
「マグナキッドさんって高校生なんですよね?若いですね…」
なぜか皆の視線が泳いでいる
「遅くなってスイマセ〜ン!」
ZZR1400に乗ったオッサンが大きな声を出しながらやってきた
「幹事のカワサキオヤジです。今日は皆さんよろしくお願いします」
この人が今回のオフの主催者であり、サイトの管理人でもあるカワサキオヤジさんだ
「あ、どうも!マグナキッドっす。よろしく」
俺が挨拶をすると、カワサキオヤジは眉間にシワをよせて、俺とマグナをジロジロと見てきた
「え〜っと…マグナキッド君だっけ?君さぁ、今日どこに行くか知ってる?」
「え…?富士山を見ながらそば食うオフっすよね?」
「うん。で、君のバイク…それ原付だよね?」
3:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:43:11.24ID:0L3EhQSe0
こんなピュアガキいじめるとかカワサキオヤジも実際くせえだろ
4:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:43:18.26ID:SCrKJdZ80
続き
5:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:43:59.60ID:LRsnU0JS0
続きってこれで終わりじゃね
6:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:44:29.88ID:Y63mdtsI0
続きあるぞ
7:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:45:15.63ID:LNj8cQfzM
続きすき
8:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:45:35.47ID:LRsnU0JS0
有るんか!?
9:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:45:42.52ID:JfHODwPkd
愛車を原付呼ばわり草
10:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:45:47.19ID:4/crcwxR0
ないぞ
11:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:45:49.37ID:RGmmhLzt0
続きもはって
13:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:46:58.85ID:eDF4CeJW0
カワサキオヤジ臭ぇんだよ!
14:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:47:36.99ID:AlahH3jn0
これって実話なの?
16:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:48:18.02ID:VJqsGbY70
カワサキ親父は臭いからしゃーない
18:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:48:56.95ID:BLTfMXsaa
ワイがカワサキオヤジならタンデムに乗せてあげるけど
25:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:51:26.38ID:tNMb9zxZ0
>>18
このコピペの頃ってまだ高速2人乗り解禁されてないんちゃう?
19:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:49:02.27ID:LNj8cQfzM
ハーレーに跨って信号が青に変わるのを待つ俺は恥ずかしい過去を思い出す
まだ大型どころか中免も持っていなかった20歳の頃…
車の免許を取ったのはいいが、当時学生だった俺に車を買う金はなく バイク屋で一目惚れしたマグナ50を乗り回していた
クラッチ操作、ギアチェンジ、スロットルを回すと走りだす感覚
そして風を切って走る感動、全てが新しかった、50ccなのに立派な風格のマグナ50に俺は酔いしれていた。
街中で他のバイクを見かけては、隣に並んでメンチを切って空ぶかしした。
マグナ50に敵う奴なんかいないと信じていた
20:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:49:15.96ID:LNj8cQfzM
そんな俺が現実を知る日は、突然やってきた
あの日もいつものように信号待ちで隣に並んだ
スティードに乗ったオッサンを睨みつけ空ぶかしをして威嚇していた
だがオッサンは俺に向かってニコッと笑うと話しかけてきた
「かっこいいなぁ。それなんてバイクだい?」
不意を突かれた俺は、強がって聞き返した
「そっちこそなんてバイクだよ!デケーけど何cc?」
オッサンは余裕の笑みを浮かべながら言った
「これはスティードさ。排気量は600ccだよ。で、君のは何ccなんだい?」
21:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:49:35.65ID:LNj8cQfzM
頭が真っ白になった
600ccのバイクがあるなんて知らなかった。
マグナ50の12倍じゃないか…敵うはずがない…
そんなことを考えているうちに信号は青に変わり
オッサンは、俺がどう足掻いても追いつくことができないスピードで走り去っていった
そして俺は今、あの時の俺そっくりなマグナ50に乗った青年に話しかける
「かっこいいバイクだね。速そうだなぁ、何cc?」
青年は一瞬驚いた顔をしたが、不敵に言い放った
「に、ニーハンだよ!ニーハン!!勝負すっかゴラァ!」
信号が青に変わったことに気づき走り出す。
マグナ50を尻目に更に加速する ミラーに写るのは点になったあの日の俺だった
22:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:49:59.81ID:7Bk+TUs90
( ́・ω・`)原付じゃ高速は無理だよお兄ちゃん
彡(●)(●)
23:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:50:28.32ID:Tu7hSmJZ0
これマグナ買うときのやつ貼らんと感動が薄くなるやろ
24:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:51:05.46ID:u8pTxPl20
マグナキッド系派生しまくってごちゃごちゃやんけ
26:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:51:30.91ID:V1KrZ3lF0
そもそも呼ばないだろ
27:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:51:57.22ID:U4BK4i9md
神のGTOの方が笑える
28:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:52:02.52ID:u8pTxPl20
高速にマグナで行ってCBRぶっちぎるみたいなコピペもあった気がする
29:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:52:32.13ID:tyIyLrAOa
高速の下りすき
31:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:53:27.70ID:nZY2gnhWa
旅情編好き
32:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:54:06.84ID:RGmmhLzt0
末代まで読ませたい名文
33:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:54:11.36ID:DdBeontv0
知り合ったバイク仲間にSAに置き去りにされて警察にパクられる話あった気がする
34:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:54:38.27ID:6zERkyPar
俺の記憶ではうどん食ってた気がする
35:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:55:20.76ID:u8pTxPl20
「そうだ!」
頭の中にひとつの提案が浮かんだ 『マグナが速いってことを証明してやる!』
そう決めた俺は、着替えてヘルメットとキーを持つと 家族が起きないように静かに家を出た
相棒に跨ると、あの場所を目指して走り出す
マグナ50の実力を試す場所、俺とマグナ50の魂が一つの壁に挑戦する場所、高速道路へと…
ウインカーを点滅させ、インターチェンジへと進入していく
もちろん原付は高速道路に乗ってはいけないという法律を知らないわけじゃない
だけどこれは、俺とマグナ50の挑戦なんだ
もう戻ることなんかできない
発券機から券を抜き取ると、スロットルを全開にして走り出す
「行くぜ!マグナ50の実力を証明してやる!」
37:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:55:38.08ID:u8pTxPl20
初めて走る高速道路
だが親父の車で何度も来ているので、どういう場所かは理解している
メーターの針はまもなく60km/hを指そうとしている
しかしトラックや車に次々と追い越されていく
やっぱりマグナ50は遅いのか…いや、違う!まだ実力は発揮されていない
「まだだ!マグナ50はこんなもんじゃない!」
前傾姿勢になると、前方を走る軽自動車を睨みつける
行ける!追いつける!追い越せる!
ここからは一瞬が勝負の世界だ
右のミラーを見て、後方からの車がないことを確認する
右のウインカーを出す、そして目視 素早く車線を変更すると、3速に落としてエンジンのパワーを開放する
「行っけぇぇぇぇぇ!!!!!!」
再び4速!並んだ!そして抜いた!
マグナ50が軽自動車に勝利した瞬間だった
軽自動車の排気量は660ccある
CBR600RRよりも上だということだ
その軽自動車に勝ったということはつまり マグナ50は、CBR600RRよりも速いということになる
激しいバトルを終えた俺は この先2kmにあるサービスエリアの看板を見つける
「少し休もうかマグナ50…」
38:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:55:51.61ID:u8pTxPl20
夜のサービスエリアは静寂に包まれていて 戦士が休息を取るには最適な場所だった
「俺たち勝ったんだぜ。お前も疲れただろ?ちょっと休もう」
マグナ50を二輪の駐車場に置くと 建物の中へと入り、食堂でうどんを注文する
さっきのバトルで、かなりエネルギーを消費したから栄養補給だ
あとでマグナ50にも給油してやろう
今日は頑張ってくれたから、特別にハイオクを入れてやろうかな
そんなことを考えていると、食堂のおばちゃんから声がかかる
「3番のうどんでお待ちのお客さま〜」
熱々のうどんを頬張っていると、誰かが俺の肩を叩いた
振り返ると警察官が二人、俺を見下して立っていた
「あっちに停めてある原付は君のか?」
「…原付というか、マグナ50っスけど…」
「ちょっと来い!」
食べかけのうどんを残し、俺はパトカーのほうへと連行された
午前6時、連絡を受けた親父が警察署まで迎えに来た
そして殴られた <終>
39:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:55:53.47ID:N0W6Mut6d
カワサキオヤジは実際臭そう
40:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:56:15.99ID:GrXQOSaD0
マグナ50ってそんなにいいバイクなんか?
41:なんJゴッドがお送りします2020/06/23(火) 10:56:19.94ID:NOPJCaNpp
コロマグ君
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