エルフ母「ええ、パパが市場に行ったときに買ってきたの」
エルフ父「でもな、人族は我輩たちより早く死ぬんだぞ。そのときになっても、ちゃんと耐えられるな?」
エルフ少女「うん! 私耐えられる! 早く早く!」
俺「…………」
エルフ少女「へぇー! これが人族なんだっ! かわいいっ!」キラキラ
2:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:32:28.20ID:dIqoH0B10
エルフ少女「よーしよーし」ナデナデ
俺「…………」
エルフ父「エルフ少女よ。お前がちゃんと躾けるのだぞ? エルフに比べて頭も弱く、身体も脆い。自分の状況もわからず噛みついて来たり、部屋の隅でトイレしたりするかもしれん」
俺「…………」ギリッ
エルフ少女「うん! うん! だいじょうぶ! 逃げないようにちゃぁんと躾ける!」
3:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:32:38.68ID:isaA0kCWa
立て直すな
4:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:33:04.69ID:cfbLtBmU0
需要ないのわからんの?
5:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:33:05.90ID:dIqoH0B10
エルフ少女「オレちゃん、ご飯だよ!」
エルフ父「こらこら、ちゃんと水もあげないと駄目だろう。オレが苦しそうじゃないか」
俺「…………」
エルフ少女「わっ! ご、ごめんねオレちゃん! すぐお皿に水入れてもってくるからね!」
エルフ母「え? 人族なんかにお皿使うの? エルフ少女ちゃん、これは大事なお皿なのよ」
エルフ少女「や、やだ! 使ってもいいじゃん! オレちゃんだって大事な家族の一員だもん……」
俺「…………」
エルフ父「そう、オレだって家族だ。でもな、その前に人族なんだ。仕方ないだろう。ジャムの空になった缶があっただろう。あそこに水を入れよう」
エルフ少女「……うん。ごめんね、オレちゃん……」
6:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:33:11.77ID:eZQ54Pn60
これシコれる?
7:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:33:22.33ID:dIqoH0B10
俺「…………」
エルフ少女「お父さん、オレちゃん、ご飯食べないよ……」
エルフ父「環境の変化のストレスかもしれん。人族は神経質な生き物だと聞く」
エルフ父「それか……餌がこれでは駄目なのかもしれんな。残飯を与えたせいで体内で食事を消化できずに死んだ人族がいると、昔聞いたような……」
エルフ少女「そ、そんな……。オレちゃん、死んじゃうの?」
エルフ父「人族など、我輩も実際に見たのは今日が初めてであるからな……」
エルフ少女「オレちゃん……死なないでよ、死なないでよぉ……」ポロポロ
エルフ父「むぅ、人族は失敗であったか……」
エルフ母「ちょっとパパ! 無責任よ!」
エルフ父「う、うむ……。書物を漁って、調べ直してみよう」
8:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:33:32.96ID:dIqoH0B10
エルフ少女「これ、これは……」
俺「…………」プイッ
エルフ少女「じゃあこれは……」
俺「…………」プイッ
エルフ少女「オレちゃん、食べてよ、食べてよぉ……。このままじゃ死んじゃうよ……」グスッ
俺「…………」
エルフ母「ほら、パパが調べものしてくれてるから……」
9:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:33:45.85ID:dIqoH0B10
エルフ母「ほら、パパが調べものしてくれてるから……」
エルフ少女「オレちゃんが何か食べるまで、私も何も食べない!」
エルフ母「……あのね、そんなこと言い出すんだったら、オレはパパに市場に連れて行ってもらうわよ!」
エルフ少女「やだ! いやだ!」
俺「…………」カプッ
エルフ少女「た、食べた! お母さん! オレちゃん、木の実だったら食べてくれるみたいだよ!」
俺「…………」
10:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:34:29.58ID:dIqoH0B10
エルフ父「……オークの連中が村に押し寄せてきたらしい。お前にもきてもらうぞ」
エルフ母「あら、災害のせいでよっぽど余裕がないらしいわね」
エルフ父「長老はこの機会に徹底的にオークをこの辺りから追い出してしまうおつもりらしい」
エルフ少女「ねー何のお話? あ! 昔よく遊んでくれたオークおじちゃんの……」
エルフ父「お前はまだ知らなくていいことだ。家でオレといっしょに留守番しておくんだ」
エルフ少女「え……う、うん」
俺「…………」
11:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:34:29.96ID:ZU3Pg+I90
なんだこれは
12:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:34:42.72ID:dIqoH0B10
エルフ少女「行っちゃったね……」
俺「…………」
エルフ少女「お父さんたち、本当はケンカしにいくんだよね? 私、知ってるの」グスッ
俺「…………」
エルフ少女「こんなこと、オレちゃんに話したって仕方ないよね……えへへ……」
俺「そりゃそうだ。魔物間の抗争なんて、知ったこっちゃない。ましてや、王族の絡まない集落間のいざこざなんてな」
エルフ少女「え、オレちゃん喋れ……」
ガッ
俺「動くな。ナイフで首を掻っ切るぞ。質問に答えてもらった後、お前には少し眠ってもらう」
エルフ少女「オ、オレちゃん……どうして? なんで?」
俺「黙れ。質問するのは、こっちの方だ」
13:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:34:52.40ID:kp98ucX20
ワイじゃないと感情移入できない
14:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:35:05.50ID:6fFlOycF0
バリキモ
板間違えとるやんけ
15:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:35:41.94ID:dIqoH0B10
俺「げふっ!?」
ドサッ
エルフ少女「逃げないようにちゃんと躾けとけって言われてたのに……」ギュウッ
俺「ぐっ……」バタバタ
エルフ少女「やっ! 逃げちゃ駄目ッ!」グググッ
俺「ぐるっ……ぐるじっ……やめ、やめて……」
エルフ少女「どうしよう……。押さえられたのはいいけど、離したらまた逃げるかもしれないし……」
エルフ少女「やっぱり鎖とか首輪とか必要なのかな……お父さんに頼んでみなくちゃ……」
エルフ少女「逃げちゃったら、きっと魔獣にすぐ食べられちゃうだろうし……他の家が捕まえてくれても、ちゃんと返しくれるかわからないかも……。オレちゃん可愛いし、珍しい種族だってお父さんも言ってたから……」
16:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:36:23.57ID:dIqoH0B10
エルフ父「う〜む。確かに、もう少し主従関係を示したほうがいいかもしれんな」
エルフ少女「でも……オレちゃんも家族……」
エルフ父「ペットはペットだ。人族はか弱い。もし逃げればお前の危惧通り、他のものに盗まれるか魔獣の餌になるだろう」
エルフ少女「…………」
エルフ父「オレちゃんの幸せのためにもな、立ち場はしっかりとわからさせてやらなければならん」
エルフ少女「……はい」
俺「…………」
エルフ少女「ごめんね、オレちゃん」ギュッ
俺「…………」
エルフ父「街で首輪と鎖を買っておこう。確かに、必要だったな」
17:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:36:30.90ID:dIqoH0B10
エルフ少女「そ、そういえばね! オレちゃん、喋ったんだよ!」
エルフ母「えっ? 人族って喋るのかしら?」
エルフ父「ああ、とはいえ、種族内での合図の延長のような、簡単なものらしいがな」
エルフ少女「違うって! こう、ぺらぺらと……」
エルフ母「……?」
エルフ父「ふふっ。お前も昔は動物の声が聞こえるーと言って、両親を困らせていたそうではないか」
エルフ母「ど、どうしてその話をっ!?」
エルフ少女「……本当に、喋ったのに」
俺「…………」
19:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:36:58.81ID:dIqoH0B10
エルフ父「……また収集だ」
エルフ母「あれ、オークとの一件はひとまず和解に落ち着きそうなんじゃなかったの?」
エルフ父「どうにも、相手側にひとり、好戦的でとんでもない剛力の奴がいるそうだ。そいつの仕切っている隊さえ崩せば、終わるだろう」
エルフ母「…………」
エルフ父「数日開けるかもしれん。ちゃんとオレに餌をやっておくんだぞ。トイレの掃除もきっちりと、な」
エルフ少女「う、うん……」
エルフ少女「ね、ねぇ、お父さん」
エルフ父「どうした?」
エルフ少女「それって、どうしても行かなくちゃダメなの?」
エルフ父「…………。ああ、どうしても行かなくちゃあダメだ」
エルフ父「お前のためにも……それから、オレのためにも、な」ニッコリ
俺「…………」
20:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:37:37.44ID:MM+03EOW0
懐かしいな
21:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:37:40.70ID:dIqoH0B10
俺「…………」
エルフ少女「どうして黙ってるの?」
俺「…………」
エルフ少女「この前ね! 服、もらってきたの! オレちゃんに着せてあげるね!」
俺「…………」
エルフ少女「ほーら、脱がせてあげるから……」ガッ
俺「やめろ」バッ
エルフ少女「あ、喋った!」
俺「…………」プイッ
22:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:37:47.79ID:DzgVhLX20
必死やばw
24:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:38:02.62ID:dIqoH0B10
エルフ少女「よーしよーし、オレちゃん可愛いよぉ……」ナデナデ
俺「…………」
エルフ少女「どうして、お父さんたちの前では喋らないの?」
俺「……お前達と話すことなど何もない」
エルフ少女「私とはあるんだ! 私、オレちゃんともっとお話したい! えへへ! 父さんたちには内緒なんだね!」
俺「…………」
25:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:38:02.82ID:UNEfazBDp
エルフ少女(人間年齢50)
26:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:38:56.99ID:3FLwUdUPM
VIPでやれ
27:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:39:02.36ID:dIqoH0B10
俺「まずい木の実ばっか食わせやがって」
エルフ少女「ご、ごめんね……でも、それしか食べなかったから……」ナデナデ
俺「…………」
エルフ少女『オレちゃんが何か食べるまで、私も何も食べない!』
エルフ少女『やだ! いやだ!』
俺「……大抵のものは食える。お前らの出したものが信用できないだけだ」プイッ
エルフ少女「えへへ、オレちゃん、可愛い」ギュウッ
俺「ベタベタと触るなエルフ」バッ
俺(振りほどけない……ビクともしねぇ……。エルフって、子供でさえここまで力があったのか) グググ
エルフ少女「えへ、オレちゃん赤くなってる」
俺「苦しい……やめろ、やめ……」
28:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:39:12.45ID:haW/5voO0
普通に面白くて草
こういうので良いんだよ
29:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:39:12.63ID:WLTdLg7E0
ワイで建て直せ
30:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:39:15.41ID:dIqoH0B10
俺「お前たちは勘違いしているようだが、俺は普通に知識がある」
俺「ここにくるまでに俺はエルフの言語について研究していた。お前達エルフは、人間など、警戒する必要もない、下等動物としか見ていないので知らなかったのだろうがな」
エルフ少女「よくわからないけどオレちゃんは偉いねえ」ナデナデ
俺「はっきり言って、ペットとして飼うなど俺にとっては屈辱以外のなんでもない」
エルフ少女「でもオレちゃん、頭撫でたら嬉しそうにしてるのに……」ナデナデ
俺「していない! アルフヘイムの外の魔獣にはビビってたが、これ以上飼われるくらいなら食い殺された方がましだ」
エルフ少女「え?」ピタッ
31:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:39:47.19ID:P9OrF7Km0
オヤジの一人称我が輩かよ
32:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:39:58.52ID:dIqoH0B10
俺「お前の親の前で喋れば、俺は気味悪がられてすぐにでも追い出されるだろう。殺される可能性もあるが……そのときはそのときだ」
俺「どっちにしろ家畜みたいに扱わられてる今の生活からおさらばできるんだから、案外それもいいかもしれないな」
エルフ少女「…………」
俺(ガキ相手に言い過ぎたか)
エルフ少女「や、やだ。やだやだ……やだ。オレちゃんがどこかに行っちゃうなんて、そんなの絶対やだ」
33:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:40:12.69ID:haW/5voO0
面白いから落ちるな
34:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:40:19.17ID:4Y4fZxlza
見てるぞ
35:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:40:28.66ID:4Y4fZxlza
あく
36:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:40:34.00ID:fLE8r6UeM
長い
37:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:40:36.89ID:umKjA56Qa
カッコつけてるけど力関係的に名実ともにペットなの毎回じわじわくる名作
38:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:40:40.94ID:haW/5voO0
星
39:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:40:51.86ID:4Y4fZxlza
落とすな
40:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:41:07.20ID:haW/5voO0
落ちるな
41:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:41:13.67ID:KeV0QYSD0
中途半端なイッチ
42:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:41:21.85ID:4Y4fZxlza
まだ?はよ
43:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:41:23.57ID:spwCItE80
墜ちろ!
44:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:41:34.48ID:haW/5voO0
あくしろよ
45:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:41:34.58ID:N7tftStZ0
落ちそう
46:なんJゴッドがお送りします2020/12/16(水) 21:41:37.23ID:dIqoH0B10
俺「俺は……帰らなければならない理由があるからな。こんなところで飼い殺されて……」
エルフ少女「やだ。やだやだ、やだ」
俺「…………」
エルフ少女「やだ、目が覚めてオレちゃんがいないなんて、そんなの想像できないよ……。やだ、お父さんとお母さんだって、最近家を空けてばっかりなのに……そんなのやだ」
エルフ父『ペットはペットだ。人族はか弱い。もし逃げればお前の危惧通り、他のものに盗まれるか魔獣の餌になるだろう』
エルフ父『オレちゃんの幸せのためにもな、立ち場はしっかりとわからさせてやらなければならん』
エルフ少女「…………そっか」
俺「な、なんだよ」
エルフ少女「オ、オレちゃんのためにも、オレちゃんの幸せのためにも、ちゃんとしなくちゃ……いけないんだね」
俺「だから何をだよ」
エルフ少女「ごめんねオレちゃん……でも、必要なことだから、ね? 私のこと、嫌いにならないでね?」
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